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夕 凪 大 地

更新履歴 兼 戯言ブログ

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言いたいことがまとまらないので

ooの感想はノーコメント、というかいろんなとこでいちいち絶句…。


とりあえず、
1、ティエ死亡→兄ティエルート
2、ティエ生存でも→兄ティエルート
3、ティエ中途半端にインヴェーダのままでもやっぱり→兄ティエルート
結局どう転ぼうとも兄ティエ!
にしか見えなかった私です。>私信?

むしろ弟が最近受けに見えてきました。
私の目は節穴ですね。



あ、途中まで書いてめんどくさくなったんですが1はこんなイメージです。







 ふわ、と意識が白い海から昇ってきたような感覚がして、ティエリアはそっと目を開けた。
 どこまでも乳白色の靄がみっしり立ち込めて、翳した手の先も見えないほどだ。足も太股までしか見えない。靄の中で膝を探して、そうしたら自分のパイロットスーツの腹部へ穴が開いているのに気が付いた。いくつも。弾丸の突き抜けた跡。
 リボンズに撃たれて死んだことを、白い泥から溶けた餅を掬うようなどろどろの重さで思い出す。
「――ロックオン」
 ならここは死者の集う国、すなわち彼も、と、通常ならあり得ない思考回路が繋がった。ティエリアはぱっと身を起こす。沼に飲まれた感覚だった足の先がティエリアの意志に呼応してじんわり姿を現した。
「ロックオン」
 歩いた。地面も空も真っ白で、歩くというよりマシュマロの中を泳ぐような奇妙な抵抗感がある。けれど歩いた。名を呼びながら。
「ロックオン……いるのでしょう? ロックオン」
 耳を澄まそうとして、今まで耳も靄に埋もれていたことを知る。頭を振り払うとだんだん視野が晴れてきた。上に大気圏。下に大地。ここは宇宙と地球の狭間、成層圏あたりに紛れる仮想世界かもしれないと思う。
「ロックオン」
 つまり、夢なのだ。これは。ティエリアはそう結論付けた。
「ロックオン」
 肉体は死んだ。一時ヴェーダに精神のみをリンクさせたが、これ以上イノベイドを生まぬようにとヴェーダ本体を破壊した。ティエリアはぶつっと電源の落ちる嫌な音を覚えている。それとともに精神も死に、ティエリアは二度の死亡を経て本当に死んでしまったのだ。ならばここはやはり夢。死者の見る夢に違いない。
「ロックオン」
 だからあまり期待はかけず、かといって今さら止める必要性も見つけられずに、ティエリアは半ば惰性で、探し人の名を声にし続けた。
「ロックオン・ストラトス」
「おぅ」
「ロックオ……、!?」
「よ、ティエリア」
「……ロ……ックオン……?」
 やにわに背後から声を掛けられ、ティエリアは愕然とする。振り向こうとしたらいつの間にか振り向いていた。行動に認知が追いつかないのだ。白い靄がぼんやり薄れ、懐かしい薄茶色の癖毛が奥から輪郭を覗かせる。
 ロックオンだと思うそばから、ティエリアは靄の向こうへ後先考えずに飛び込んでいた。
「お前さんもこっちへ来ちまったか」
「ロックオン!」
「思ってたより早かったな。まだたった五年だぜ」
「ここは」
 感情が行動に付いてこない。ロックオンの腰にぎゅうぎゅうありったけの力を込めて抱きつきながら機械的に問うティエリアへ、ロックオンは苦笑したようだった。
「天国、じゃねぇかな、多分」
「……死後の世界ということですか」
「ん、そうかも」
 感情がまともに働かないから、ロックオンの言うことも与太話などと疑わないですんなり受け入れられてしまう。もしやクリスらもいるのではとティエリアは辺りをぐるり一周見回した。だが自分とロックオン以外はとっぷりと靄に覆われている。そして自分もロックオンも、身体の至るところが煙のように霞んでいた。二人がすでに思念の塊になっているということだろうか。
「あなたはずっとここに?」
「あぁ、見守ってたさ。文字通り空の上からな」
 言われてティエリアは足元を見る。靄は雲であり、雲の下には国と民とが広がっていた。見える、と思った途端にざあっと感覚が鮮明になり、見ようと思えば地上に降りて建物を一軒ずつ覗くこともできそうなほど視点が自在に操れる。ヴェーダの深層へリンクする感覚に近かった。



ここで力尽きました。
だってこの後エロしかやることないからブログで書くには濃すぎるかなって(笑)

2は前書いた「還」みたいなご都合展開ね。
そんで3はこう。







 ヴェーダ本体はおよそ機械らしくなかった。夜中に水族館へ迷い込んだよう。魚の代わりにいくつものホログラムが浮かんでは明滅し、水中を漂う泡のように二次元ディスプレイが濫立している。それは実際に夜中だからそう思えたのかもしれなかったが、ロックオンは、深海を旅する魚のようにできるだけ音を立てないで無重力空間の真ん中を進んだ。中心部へと。
「……お前な。そりゃないだろ」
 中心部には球状の結晶がある。一抱えもあるそれはルビー色に発光している。あまりにも彼の瞳をくり抜いたような色だから、ロックオンは却って躊躇いなく親しげに話しかけられた。
『……最初の言葉がそれですか』
「こっちの台詞だ。五年ぶりに会えたと思ったらこんな色気のねぇ球体」
『中心部だけが僕ではありません。この空間と、それを構成する物質すべてがヴェーダでありかつ僕である』
「だーかーら、ぜんぶ無機質だっつうの」
 事情は弟から聞いた。ティエリアの精神はヴェーダと完全にリンクしている。そして肉体はもはやない。今やヴェーダはティエリアであり、ティエリアがヴェーダ自身であった。ティエリアは意志あるスーパーコンピュータとなったのである。
 消えてしまうよりずっと良かった。ロックオンはそっと球体の表面を手で撫でる。ティエリアの頬を思い出しながら。
『そんな、触れ方を……ッ』
 ティエリアが困惑した声を出した。わずかに機械的な合成音声さを滲ませる声に、どこから聞こえてくんだとかよく再現できてんじゃねぇかとかひとしきり感想を並べて、
「……寂しいなぁ」
本音はそこに尽きると思った。生身のティエリアを掻き抱きたかった。温かい頬にキスしたかった。潤むとガーネットに変じる瞳を、涙ごと愛してやりたかった。
「俺、毎日ここに来っから」
 ロックオンは球体に頬擦りをする。そしてティエリアの細い体を思い出し、ティエリアの体にしているつもりで、間違いなくティエリアの精神が宿る演算処理システムのガラスでできた表面に――目を閉じて唇を押し付けた。



こっちはこれ以上何もできないのでまだまとまりがいいですね(笑)
兄さんのひとりナニも考えましたが、スメラギさんとかリジェネとかにうっかり見られてそうじゃない?
てかライルのひとりナニは見たいけど兄さんのはなーと思う私。
どうでもいいけど兄さんはロックオンで弟はライルと呼んでしまうのは私だけ?



さて、こんだけ書いたので後は最終話を怯えながら待つのみです。
最終話見たらきっとこんなイフストーリーは書けなくなる。
ぶっちゃけ、ラスト数話で修羅場心理的にとりあえず相手の言い分を聞き合いっこする対立解除などストーリー展開に思うところがまったくないわけではないんですが、キャラ萌えしすぎてどうだっていいというのが本音の一部だったりします。
でもやっぱりいくらキャラ萌えだといっても原作をまったく無視したイフは書けないんだよなー。
私は損な性格なのかもしれません。

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