ビクぼを書こうとしてたんですが、膝枕以上のシチュを考えることができませんでした。
仕方ないな、坊ルクでいっかー(コラコラコラコラ)
1週間のブランクつうか、頭が半分英語ナイズしてんだよね、別にほとんど喋ってないんですけども。
そんなリハビリ作です。
うとうととまどろむルックを見遣り、覚醒もしないが熟睡にもならない、微妙な境界をまんじりともせず眺め続けて。ようやく触れるだけの勇気を集めた右の指先、アスフェルはそろり、金茶の髪へ滑らせる。
す、と通る指。柔らかい感触がふさふさと指の腹をくすぐる。
窓辺に腰掛けてしまったせいだ。陽だまりがルックの髪をあたためて華奢な金糸を際立たせている。水分を含んでいなさそうな手触りはぱさつく寸前でかろうじて踏みとどまる危うさを孕み、それが余計にルックの繊細さを現世のものと浮き上らせる。
わずか五センチくしけずるように動かしたきり、アスフェルはしばし目をさまよわす。
避けるべきはルックの目覚めだ。ルックの寛ぐ居場所になると決めて以降、ルックの眠りが心なしか怖い時がある。起こしたくないが起こしてもみたい、二種の波紋がアスフェルをひどくかき乱すのだ。
今まで、選択に悩むことなどほとんどといっていいほどになかった。そして現在、アスフェルを悩ませるそれが、客観的に見ればごくつまらないものでしかないこともアスフェルなりに理解している。
なのに揺れ動く、ルックへの想い。
あと十秒。否、一分。中途半端にルックの髪まで掲げた腕がついには痺れてしまうまで、あるいは、アスフェルがルックを眠らせる――起こす覚悟をきめるまで。不自然な姿勢を保ちながら、不安定な心に戸惑いながら、この混乱する瞬間こそもルックを愛する一側面だと。
幸いが漏らす眩しさに、アスフェルは目をとろませた。
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