昨日の神アレ、どうにか復活させました。
自分で書いておいて何ですが、最近アレ神の方が好きかも…。
神アレはどうも喧嘩ばっかりしてしまってなかなか甘い雰囲気に至らない!
いやそこが好きなんだけど!
その点、アレ神だとアレン様のリードが神級だから(笑)非常に滑らかに、エロでもピロート-クでも思いのままにもつれ込めますね。
しかも攻アレン様の場合、はいここから卑猥トーク警報入りますよー、
デカさ神クラスですよね(にっこり)
一応、自分が書く分にはティキアレ>神アレ>>ラビアレ>アレ神なんですが、普通にどのカプが好きかと聞かれたらこの順位逆転するのかもしれません。
ティキアレもアレ神も本編の流れによって私ころっと意見変わりますんで…。
あ、ラビアレが最下に来るのは確定。
(だってスタラビだもん)
(って、私まだ言ってるんだスタラビ!)(←うん)
で、何だっけ。
ああ神アレ、あんまり萌えもおもしろさもない駄文ですいません。
最初の3行が書きたかっただけなんだよー。
ティーカップの細い取っ手を白い指先へ絡ませる。すらり伸ばしたあどけない背に白いブラウス、黒いタイ。飲む前に少しだけ瞼を閉じて、おそらく香りを賞味しているその唇が、喜びにやや曲げられる。ごく紳士風の落ち着いた微笑、柔らかに。
「いい紅茶ですね」
「知らねェよ」
久方ぶりに本部へ戻ったアレンの、人よりはるかに豪勢な量で執り行われる「ティータイム」へ相伴させられた神田は、まるで毛虫でも見たかのようにつれない言葉を吐き捨てた。
「どうだっていいだろ、銘柄なんか」
「……何ですかソレ」
その態度、となじる声音もどこか柔らかい。アレンは薄く瞼を上げる。その時紅茶の湯気が睫毛に水滴となってくっついたのを、瞬きひとつで払う仕草も。悔しいながら、綺麗だと認めざるを得ない。
だが正直なところ、こんな茶番に付き合っている暇はないのだ。神田は苛々と頬杖をついた。久々に会えたモヤシと二人で何をしたいかなんて、つまり答えは実に神田らしい二種類であるが、そのどちらかへ三時のおやつの時間が入っている、なんてわけがないだろう。こんなことはもっと時間のある時にすればいいのだ。またはもっと余裕のある時。とてもじゃないが、今は指先から足の甲まで十日ぶりのアレンへ焦れている。
「神田も少しは六幻以外に興味を持ったらどうですか? 知識というレベル以前の問題、嗜みですよ」
「ンだと、この白モヤ」
「ごめんなさい。つい」
嫌味ったらしいアレンの戯言へ神田は思わず食ってかかる。が、荒らげかけた声は、いつになく素直に頭を下げた白髪によって遮られた。いつもならここで我先にと相手を罵り合っているところだ。アレンがあっさり降参したため神田も仕方なく口を噤む。
ソーサーへそっとティーカップを戻し、ついでに目線も下へ落として、アレンは微笑を引っ込める。外された視線が二人の間へ山と盛られたデザート類を上滑る。苺のケーキにカスタードプリン、あんみつ、マドレーヌ、パフェに羊羹、マンゴーパイ、芋きんとん。今日はこれでも少ない方だ。
神田は急に、居心地の悪さを知覚した。
「……モヤシ」
「そうですよね。たった十日ですもんね。神田は別にどうってことなかったですよね」
「……はァ?」
「急いで食べちゃいますから、早く鍛錬場へ行きましょう、ね」
アレンはさばけた口調で言った。言うが早いか、フォークで羊羹をいくつもまとめて串刺しにする。それを食べるというより丸飲みにして、アレンは神田に笑いかけた。
たった十日。神田の脳裏にこだまする。違う。十日も、だ。アレンと十日も離れていたのだ。だが神田は久々に会うアレンに対して二つしか選択肢を持たなかった。アレンが示したのはそのうちの一つで、神田は確かに、手合わせをするたび強くなるアレンと鍛錬したくてしょうがない。アレンは一方において正鵠を射てはいる。
しかし神田はアレンの微笑へ失望を見取らずにいられなかった。
「普通に食えよ」
「だって神田が急かしてるんでしょう」
「だからいいって」
「どこがいいんですかっ」
言いつつフォークを止めないアレンは、だんだん掠れ声になった。そこで初めて、彼の銀灰をまぶした瞳がわずか潤んでいることに気づく。何故。じっと見入る前にアレンはプリンをざっと口中へ流し込み、ほとんど同時にけほんとむせた。だから、咳のせいで涙目になったのか否か、神田には見分けられなかった。
基本的な性質として、神田はアレンと気が合わない。イノセンスの形状も攻撃パターンも得意とする戦闘もまったく違う。だから気になるし言動がいちいち引っかかるし、――抱きたくも、なる。
十日の別離が寂しかったなどと、神田だけでなくアレンさえも、容易に白状しないだろう。神田は自身にそう言い聞かせた。アレンも、とは神田の願望が数ダースほど混ざった見解だ。そうであればいいと神田が束の間欲しただけだ。
「……付き合いきれねェ」
万感の思いを溜息に込め、神田はおもむろにアレンの前の席を辞した。甘ったるく実のないティータイムへ嫌々付き合うくらいなら、一人で鍛錬なり瞑想なりに耽る方がいくらかましだ。あるいは、夜まで待たねばならぬのであれば、それまで無闇に顔を合わせていたくない。さもないと、余計、耐え難い渇きばかりが募るではないか。神田は靄を振り払うように束ねた長髪をひとひら振るう。
だから、ファインダーどもの目線へさらに苛々させられている自覚も薄いまま足早に食堂を出る神田の背中へごく小さな呟きが投げられていたことを、神田は知る由もなかった。アレンがしょんぼりしたことも。こつん、とテーブルへ額を置いてしまったことも。
二度目にすれ違いかけ、すんでのところで踏み留まるのは、日付が変わってからである。
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