今日はとりあえずここまで。
この後もう数行入って「死神2」になるはずでした。
まさか3分割になるとは…恐るべしユウ…。←人のせいにするし
どうでもいいですが最近すごく濃い夢を見ています。
例えば、こむろときねさんと私の3人でCDデビューする夢(笑)
私はヒッピー系の服を着てミディアムバラードを歌ってました。
で、夢はその歌のPVを見てるシーンだったんですけど、その私であるはずのボーカルが、明らかに私じゃない別人(しかもせきねまりちゃんみたいなかわいい感じ)なんですよ。
みっちり5分、1曲見終えたところで起きました。
何がすごいって、夢の中でその曲は知ってる曲じゃなかったんです。
つまり、夢が作詞作曲演奏をすべてこなした、と!
この才能が起きてるときに発揮されないのはなぜなんでしょう。
死神、らしい。
俺は相当間の抜けた顔を晒したと思う。眼前に座るのは少なくとも出会って十五分程度の相手へ冗談を言うようにはまったく見えない少年だ。それが真面目な顔で自らを死神と公言する。死神という語句よりも、不釣り合いな組み合わせの違和感に俺はしばし思考を忘れた。
俺の沈黙を受けた彼は俺が死神に怯えているとでも思ったらしい。またか、というように両目を細め、紅茶に息を吹きかける。
「巷では死神は人間に取り憑いて死に誘う厄神だと思われてるみたいだけど、万物の死を見届け管理するのが僕ら死神の本来の仕事。死神が死期を早めるなんてのはあんたたち人間のくだらない妄想に過ぎないんだよ。僕らは死ぬ人間にいちいち付き纏うほど暇じゃないし、そもそも、僕らが死を見届けるのは何も人間だけじゃない。その辺の無理解は是非とも改められるべきだね」
鬱陶しそうに溜息を吐いた後吹き冷ました紅茶を一口啜る。そして、彼に見入る俺などちっとも眼中にない彼は、ポンチョを掻き分けるようにして懐中時計を仕舞いこむと、細い指でカップを持ち上げ紅茶の香りを味わった。
「君は、死神」
「うん」
「人間じゃないのか」
「うん」
無愛想に頷く様は、まるで他人事といった様子だ。でたらめにしては熱がなく、でまかせにしては趣がない。これでも彼は架空の存在を俺に信じさせるつもりだろうか。嘘を吐くならもっとそれらしい演技が必要ではなかろうか。……ところが俺は、今時子どもでも信じないような作り話めいた彼の話を、実は疑いもしていなかった。それよりもっと大きなものに頭を占められていたからである。
「一つ質問をしてもいいかな」
「手短にならね」
「エルワンくん、でいいのかい。君の名前」
「違うけど」
「じゃあ、君の名前は?」
「……はぁ?」
「君の名前を教えてほしい」
彼は金茶色の眉を顰める。俺は眦に力を込める。
「あんた、状況分かってんの? 今日死ぬって宣告された人間が僕の名前なんかにこだわってる場合?」
「俺にとっては最も優先度の高い質問だ」
「僕を信用できないってわけ。それとも、人外への好奇心」
「――君を呼べない」
飲みかけた紅茶を口許で止めて、彼はきょとんと瞬いた。
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